どういった経緯で歯科医師になられたんですか？
父をはじめ祖父や伯母など、親族の中に歯科医師が多い環境に育ちました。中でも同じ女性として伯母に憧れる気持ちがあり、子どもの患者さんに慕われたり、感謝されたりしている様子を見るうちに「歯科医師になりたい」という思いを強くしていきました。幼少期からの夢を叶えて歯科医師になり、自分の専門に「矯正歯科」を選んだのは私自身が矯正治療を受けたことがきっかけでした。父や伯母のおかげで「むし歯ゼロ」で育ったものの、前歯が目立つ口元にずっとコンプレックスがあったのです。そのため大学6年間のうち半分ほどの時間を費やして母校の大学で矯正治療を行いました。
長かった矯正治療が終わって装置を外したときは、きれいに歯が並んだ口元を見てそれはそれは満足したものです（笑）。口元を手で隠す必要もなく、歯を見せて思いっきり笑えるようになったことを心から嬉しく思いました。一方で矯正治療中には成人式という一大イベントがあり、写真を撮る際は口元の装置を隠すのに苦労しましたし、治療の途中で担当医が教授から別の先生に替わったりすると不安を感じることもありました。歯の表側に装置を付ける矯正治療はやはり周囲の目が気になるものですし、知識や技術のある教授と別の歯科医師とでは技量の差は明らかです。自らの治療体験を踏まえると、装置が目立ちにくい「裏側矯正（舌側矯正）」を高いレベルで実践していくことに価値があると考え、この分野を専門にしようと決めました。母校の大学病院に勤務するなかで日本矯正歯科学会の認定医を取得しました。執筆した論文が海外でアクセプトされ、博士号を取得したことは知識の自信につながっています。さらに裏側矯正のエキスパートとして知られる広瀬圭三先生の指導のもと技術を磨いてきたことは大きな強みであり、当院においても世界レベルの矯正治療をご提供しています。
どういった経緯で開業されたんですか？
近年、矯正治療の需要は高まり、装置が目立ちにくいことから舌側矯正（裏側矯正・リンガル矯正）を望まれる方が増えていますが、矯正治療に限らず「最先端の治療は都心で」というイメージもあると思います。そこで、私が習得した先進の矯正治療技術を、都心から少し離れた場所にも届けたいと開業を考え始めました。矯正治療では基本的に月1度の来院が必要なため、通院しやすさも大切です。西東京エリア・神奈川・埼玉・山梨にお住まいの方にもご相談いただけるよう、複数路線が交わり、ビッグターミナルへとつながる吉祥寺駅から徒歩約1分の場所を開業の地に選びました。現在は羽田空港からもバスで１本で来れることから九州や四国からも多くの患者様がガミースマイルを治すためにフルリンガル治療を求め受診されております。
吉祥寺矯正歯科クリニックの強みを教えてください
1.審美だけではないかみ合わせも重視した矯正治療
矯正治療の患者様の一番の目的は見た目の改善かもしれません。ガチャガチャな歯並びが並ぶだけで満足してしまうことも多いです。しかし、本来、矯正歯科治療とは審美だけでなく機能を改善しなければなりません。つまりそれはかみ合わせです。上と下の歯のかみ合わせは１歯対2歯咬合でなければなりません。また、正しいかみ合わせを獲得するためには、顎関節が負担のない適正な位置にあることが非常に重要です。顎がかみたい位置（CR：中心位）と歯がかみたい位置（CO：中心咬合位）をできるだけ一致させることが重要であり、当院では精密検査時に咬合の採得を行っています。すべての患者さまの模型を咬合器に付着し、顎がかみたい位置（CR：中心位）を再現することで正しい診断が可能になります。出っ歯である前歯は、ただ内側に引きこむだけでは歯の根っこが骨から飛び出す状態（ラビッティング）になる場合もあります。このような好ましくない症状がでないよう、豊富な経験を糧に日々診療に励んでいます。
2.目立たない見えない矯正治療
「矯正装置をつけるのは恥ずかしい」「目立たない矯正装置はないの？」など多くの声をいただきます。目立たない矯正、見えない矯正、審美矯正は、是非当院にご相談ください。舌側矯正（裏側矯正）、マウスピース矯正の専門の医院として様々な症例に対応しております。口ゴボ矯正、オープンバイトなど多くの症例で外科手術を回避しています。
3.難症例など多様な症例に対応できる技術
大学病院、六本木、表参道にて多くの症例を経験し、治療をしてきた専門医として、様々な難症例に幅広く対応しております。セカンドオピニオン外来にて、随時相談受け付けております。一般的な症例から難症例を含め、何より大切なことは診査・診断です。
歯科用CT、口腔内スキャナーはもちろんのこと、徹底した感染対策としてヨーロッパ最高基準のBクラス滅菌機、国際規格の熱水消毒器ミーレジェットウォッシャーなどの設備を整えております。スタンダードプリコーションを実践しております。
お休みの日は何をしていますか？
３歳の娘を中心に家族みんなの時間を楽しんでいます。日曜日や祝日であっても論文の抄読や海外の学会への参加など、研鑽を積む必要があるため、家族みんなで行う読書や勉強の時間も意識的につくっています。普段の診療だけではなく、多くの家族や仲間に支えられて今があることに感謝をしつつ生活しています。
最後に患者様へメッセージをお願いします。
現在、矯正治療を受診する方法の多様化や様々な治療方法が進んでいます。幅広い矯正治療方法の中から歯並びやかみ合わせなど患者様のご希望に合わせた最適な治療法を選択しご提供できるのが、矯正治療専門の医師ならではの特徴です。 適切な治療を提供するために当院では、矯正専門の医師が、各分野専門の医師の在籍する歯科医師と連携し、最新の設備、材料と技術で矯正治療を行います。
裏側矯正において世界有数の症例数を誇る『広瀬矯正歯科 六本木クリニック』の副院長を経て、『吉祥寺矯正歯科クリニック』を開設しました。複数の路線が乗り入れる吉祥寺駅はターミナル駅からも近く、都内はもとより神奈川・埼玉・山梨にお住まいの方々にとっても通院しやすい場所だといえるでしょう。一般に2年から3年ほどかかる矯正治療中は月に一度のペースでご来院いただくことになるため、「通いやすさ」というのも大事なポイントです。東京の西側のエリアにお住まいの方が都心まで足を運ぶことなく、地域の中で高水準の歯科治療を受けられることができれば、きっと多くの患者さんに喜んでいただけると考えて吉祥寺の街を選びました。駅から徒歩１分と駅から近い立地であることもご好評いただいております。
高水準の歯科治療を実践しているのは、矯正に限ったことではありません。当院には矯正歯科を専門にする私のほかに、歯科口腔外科や審美歯科などのスペシャリストが在籍しており、それぞれが連携することによって患者さん一人一人に適した治療やケアをご提供しています。たとえば矯正専門の歯科クリニックでは、治療中にむし歯が見つかったり、親知らずの抜歯、欠損部に対してのインプラント処置が必要になったりすると「他のクリニックで治療をしてきてください」と言われてしまうことが少なくありません。そうした場合も当院であれば、日頃から通い慣れたこの場所で治療を完結することが可能です。また当院にはお口のクリーニングやホワイトニングを担当する歯科衛生士、プロのヘアメイクとしても活躍するビューティーアドバイザーも在籍しており、お口の健康に加えて美容面もトータルサポートさせていただきます。
