どういった経緯で歯科医師になられたんですか?
実家が家具などを製作する木工所で、父親が職人肌だったのでそういう血を受け継いでいる影響もあり、もともと手先が器用だった点が大きいと思います。小学校の時は図画工作、中学では美術系の評価がいつも5段階評価の5で私自身も手を動かして絵を描く、物を作る、などが好きでした。小学校の時にNHKの地方番組ですが私の絵が紹介されたこともあります。将来の進路を決める時もその延長線上で手先を動かす仕事に就こうという思いがありました。歯科の仕事は今もやりがいがあり、面白いと感じています。
どういった経緯で開業されたんですか?
「大手町デンタルクリニック」の前身の「日本ビル歯科」に勤務医として就職したことが始まりで、初代院長がリタイヤのため診療所を引き継ぎ、継承開業となりました。今まで学んできたこと全てを患者様に還元できる環境であったことが引き継いだ一番の理由です。患者様も協力的な方ばかりで恵まれていたと思います。
仕事をする上でのこだわりを教えてください。
治療方針と計画がキーポイントになります。どうすれば「歯を削らず、歯を抜かずに」治療できるかを第一に考えることが一番のこだわりです。 痛みが無い場合でも病気が進行していることは少なくありません。例えば、歯周病や根の先の膿の袋ができている場合になりますが「かなり進行」してから痛みや咬みにくいといった自覚症状がでてきます。 その場合、多くは「重度」の場合が殆どで治療回数や費用がかかることになります。そもそも病気にならなければ時間も費用もかからない訳ですから一番良いのは病気にならないことになります。 そのため、治療方針としてはトラブルの「解決」だけだと片手落ちになり「予防と継続管理」がどうしても必要になります。その両方が治療計画にないと再び病気が再発して治療の繰り返しのサイクルに陥ってしまいます。 「気になるところだけ治す」、という治療方針もあるかもしれませんが、結局は大事な歯を繰り返し削って治療することになり、最後は薄くなった歯が割れて歯を抜かざるを得ない状況になります。これはすぐに起きることではないですが、同じ患者様を10年単位でみているとゆっくり起きていることに気付きます。 その内容をお伝えするために「治療計画書」を書面でお渡し、お読み頂きご希望あれば治療を進めるようにしています。もちろん、この治療方針と目標を院内スタッフ全員が共有し目指しております。
お休みの日は何をしていますか?
朝早起きして朝食用のスムージーを作ることにハマっています。また、ジョギングをすることも趣味の一つです。
最後に患者様へメッセージをお願いします。
歯は一度抜いたり、削ったりすると2度と元には戻りません。そのためベストな方法はもちろん「歯を抜かない、削らない」状態を生涯維持することになります。歯科というとトラブルがあったら行くところのイメージがあるかもしれませんが、トラブルを望む方はいませんしトラブルを解決するための治療費や時間もできれば避けたいと考えることはごく自然なことだと思います。 そうすると自ずと病気にならないための「予防」のアプローチや治療後も健康を維持する「管理」が大切になりこの2つが重要なキーワードになります。 長い人生を「歯で悩み続けて過ごす」or「歯で悩まないで過ごす」かは毎日の生活の質に大きく影響するのでそもそも治療が必要がないという「健康」の大切さを再発見して頂ければ幸いに思います。