矯正治療の効果は見た目だけじゃない!6つのメリットとセラミック・インプラント治療との関係

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監修者

長谷川 陽一
院長
御茶ノ水つばめ歯科・矯正歯科

経歴

2013年 昭和大学歯学部卒業
2013年~ 都内複数医院勤務
2024年 御茶ノ水つばめ歯科・矯正歯科 開業

矯正治療を行う目的といえば、ご自身の歯の歯並びやかみ合わせを整えることをイメージされると思います。
しかし、矯正治療の効果は、それだけではありません。
矯正治療でかみ合わせが整うことで、よく噛めるようになり、全身の健康維持にもつながるのです。
また、セラミックをはじめとする被せ物を取り付ける際や、歯を失ってインプラント治療を行う際にも、先に矯正治療を行うことで治療がスムーズに進む場合があります。
矯正治療で歯の位置を整えておくことで、より自然な見た目になったり、使いやすいかみ合わせに調整できたりするのです。
今回は、矯正治療のさまざまなメリットをご紹介します。

 

矯正治療の6つのメリット


矯正治療を行うことで、歯並びを整えて、キレイな見た目を手に入れることができます。
矯正治療はそのほかにも、以下のようなメリットがあります。

・かみ合わせが整うため、食べものを噛みやすくなり、消化しやすくなる
・よく噛めることで表情筋が使われ、顔のシワ予防になる
・よく噛めることで唾液の分泌が向上し、免疫機能の上昇につながる
・歯並びが整うことで歯磨きがしやすくなり、お口の中の清潔を保てる
・発音しやすくなり、活舌がよくなる

歯並びを整えることは、見た目をきれいにするだけでなく、全身の健康維持にもつながるのです。

 

人工歯取り付け前に矯正治療を行うメリット


矯正治療を、セラミッククラウンの取り付けやインプラント治療前に行うことで、その後の治療にもさまざまなメリットをもたらします。
人工歯取り付け前に矯正治療を行うメリットを、前歯部・臼歯部それぞれの場合でみていきましょう。

前歯部の場合

セラミック矯正をご存じでしょうか。
これは、ワイヤーやマウスピースなどの矯正装置で歯を移動させるのではなく、セラミックを被せることで、歯並びを整える方法です。
この方法で、軽度の出っ歯や八重歯を改善することができます。
しかし、セラミック矯正は万能ではありません。
セラミック矯正で歯の角度を改善することはできますが、歯が生えている歯ぐきのラインを変えることはできません。
また、セラミック矯正での設計に無理があると、歯に負担を強いることになり、破折の原因にもなるのです。

セラミック矯正を行う場合、症状によっては事前に矯正治療を行うことで、仕上がりの見た目を美しく整えることができます。
矯正治療を事前に行っておくことで歯ぐきのラインが整い、よい条件でセラミックを被せることができるのです。
また、矯正治療を行うことで歯並びが整い、歯を削ってセラミックを被せる必要がなくなることもあります。
この場合は、矯正治療後にホワイトニングを実施することで、整った白い歯を実現することができます。
歯を削らずに治療できることで、ご自身の歯をより長く使っていただける可能性が高まるのです。

臼歯部の場合

歯ぎしりや食いしばりが原因で、歯の厚みが薄くなってしまっている方がいます。
そのような症状の場合、そのままセラミックを被せると、歯がかなり薄くなってしまい、割れたり外れたりしやすくなってしまいます。
しかし、セラミックを被せる前に矯正治療で歯の位置を変えることで、被せ物の厚みが取れるようになり、長持ちしやすくなるのです。

インプラントをする場合でも、矯正治療を先に行うことで隣り合う歯の位置を調整し、より自然な歯並びの形を作れるようになります。
また、噛み合う相手の歯の位置も動かすことができるため、よりバランス良くインプラントの上部構造が作れるようになるというメリットもあるのです。

場合によっては、インプラント治療が不要になる場合もあります。
歯の位置を丁寧に動かすことで、歯を抜いたスペースがある程度小さくなる場合、ブリッジでフォローすることが可能です。
インプラント治療に抵抗がある方は、まずは矯正治療での対応を検討してはいかがでしょうか。

 

矯正治療は人工歯の取り付け前に行いましょう


矯正治療は、ご自身の歯を動かして歯並びを整える治療です。
矯正治療はお子さまのうちからでも、大人になってからでも行うことができます。
ただし、セラミック製のクラウンやブリッジ・インプラント治療も検討されている場合には、矯正治療を先に行う必要があります。

矯正治療は、ワイヤーなどで少しずつ歯に力を加えながら、歯を動かしていく方法です。
セラミックなどの人工歯の場合、矯正治療で力を加えると、破損する恐れがあります。
人工歯がすでに入っている場合は、一旦取り外して仮歯の状態にして、矯正治療を進めていきます。
インプラントの場合は、人工歯根(インプラント体)を顎の骨に埋め込んだあとは、動かすことができません。
埋入したインプラント体を移動させると、インプラントのグラつきや脱落の原因となってしまうためです。

また、矯正治療前に製作したセラミッククラウンやブリッジは、矯正治療後にそのまま使用することは難しくなります。
矯正治療を行うことで、歯並びやかみ合わせが以前とは異なる状態に変化しているためです。
矯正治療前に製作したセラミッククラウンやブリッジをそのまま着用すると、かみ合わせに違和感が出たり、場合によっては痛みを生じたりしてしまいます。
クラウンやブリッジは、矯正治療後に改めて作り直す必要があります。
歯並びやかみ合わせが気になっている場合には、人工歯を製作・装着する前に治療を行いましょう。

 

まとめ


矯正治療は、単に歯並びの見た目を整えるだけでなく、かみ合わせを整えることで咀嚼機能を改善したり、活舌や免疫機能を向上させたりすることができます。
また、セラミック治療やインプラント治療の前に矯正治療を行うことで、セラミックを被せやすくなったり、それらの治療を行わずに状況を改善することができる可能性が高くなります。
長い目で見たときに、矯正治療を行っておいた方がご自身の歯を残せる場合や、より自然な見た目を維持することに役立つのです。

歯並びが気になっている方や、歯並びが気になるけれどセラミックやインプラントも検討している方は、まずは矯正治療を考えてみてください。

 

矯正治療は御茶ノ水つばめ歯科・矯正歯科へご相談ください


御茶ノ水つばめ歯科・矯正歯科では、お一人おひとりの患者様を丁寧に治療することをコンセプトに、デジタル診療を活用した各種歯科診療をご提供しています。
マイクロスコープや口腔内スキャナー、歯科用CTなどの設備を充実させ、患者様お一人おひとりに丁寧に向き合った治療を行います。

矯正治療は、部分矯正から全体矯正、インプラントアンカーを用いた矯正治療まで可能です。
矯正治療をはじめとした歯科診療は、JR御茶ノ水駅 御茶ノ水橋口改札から徒歩6分の当院にぜひご相談ください。

参考:J-STAGE|日本口腔インプラント学会誌|骨格および歯列形態を考慮したインプラント治療における診査,診断

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