歯周病予防のホームケアの重要性とフロスの正しい使い方

eyecatch

監修者

薩摩 篤
院長
アップルデンタルクリニック

経歴

滋賀県彦根市に生まれる
滋賀県立 彦根東高等学校卒業
国立 東京医科歯科大学 歯学部卒業
歯科医師免許取得

渋谷区恵比寿「タカラデンタルクリニック」にて高良巖先生に師事し、インプラント セラミック治療を学ぶ
神奈川県大和市「ちかつ歯科」にて近津茂先生に師事し、無痛治療 インプラントを学ぶ
神奈川県海老名市「アップルデンタルクリニック」にて志村昌先生に師事し、
インプラント セラミック治療 口腔外科 ホワイトニングを学ぶ
「アップルデンタルクリニック」副院長就任
「アップルデンタルクリニック」を、カインズモール甲賀 ベイシア甲賀店内に開院

資格

JSPO日本スポーツ協会認定 スポーツデンティスト
日本歯科医師会会員
国立東京医科歯科大学歯学部附属病院提携医院

歯周病は、日本人の多くがかかる病気のひとつで、重症になると歯を失う原因にもなります。

歯周病を予防するには、毎日のホームケアが重要です。
歯科医院で定期検診を受けることで歯周病の予防もできますが、歯周病の予防は毎日続けることで効果を発揮します。
今回は、歯周病予防におけるホームケアの重要性と、予防に効果的なフロスの正しい使い方をご紹介します。

 

歯周病予防はホームケアが大切


歯周病は、歯周病菌が口腔内で繁殖し、歯ぐきや歯を支える歯槽骨を溶かす病気です。
歯周病は進行すると、歯周病菌が血流にのって全身へとめぐり、心疾患や誤嚥性肺炎などの病気を引き起こす原因にもなります。
歯周病予防には、毎日のホームケアで歯周病菌が繁殖する環境を作らないことが大切です。
また、歯周病になってしまっても、初期の歯周病であれば丁寧なホームケアを続けることで、症状を改善することができます。
歯周病予防のホームケアの具体的な方法は、以下のとおりです。

 

1.丁寧なブラッシング

口腔内に歯垢(プラーク)をためないことが、歯周病予防につながります。
毎食後と就寝前丁寧にブラッシングを行い、歯垢を除去して、歯周病菌の繁殖を抑えましょう。

 

2.歯間ブラシやフロスを併用する

歯ブラシだけでは、歯と歯のすき間にたまった歯垢を落としきることはできません。
歯ブラシだけで落とせる口腔内の汚れは、約60%にとどまります。
歯と歯のすき間の歯垢を落とすには、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスを合わせて使用しましょう。
ちなみに、歯間ブラシは歯周病や強すぎるブラッシングなどで歯ぐきが下がってしまった方の使用を対象に作られている道具です。
通常の場合は、フロスを使用して細かな部分の汚れや歯垢を落としましょう。

 

3.免疫機能を維持・向上させる

歯周病菌に感染すると、身体の免疫機能が働き、歯周病菌を排除しようと歯ぐきに炎症を起こします。
免疫機能を高めることで、歯周病菌が口腔内で繁殖しにくい環境を作ることができるのです。
免疫機能を高めるには、バランスのとれた食事・規則正しい生活を送ることが大切です。

 

フロスの正しい使い方


続いて、フロスの正しい使い方についてご説明します。

フロスは、正しい使用方法が伝わっていないことが多く、効果が限定的な場合が多くみられます。
また、フロスは幼少期から使い慣れていないと、フロスの使用自体がストレスとなり、長続きしません。

歯周病予防として効果を出すための、フロスのおすすめの使用方法をご紹介します。
フロスを使用した歯垢除去を行うにあたって、推奨する条件が3つあります。

 

条件1.ライオン歯科材株式会社のウルトラフロスを使用する

ウルトラフロスは、親指と人差し指の腹が互いに向き合うように握るデザインです。
このデザインのおかげで、フロスが口腔内のどこにあっても、親指と人差し指の腹が向き合う方向と同じ方向を向きます。
そのため、手を親指と人差し指の腹が向かい合う方向に動かしさえすれば正しいフロスの動きになり、鏡が無い状態でも口腔内を清掃できるのです。

ウルトラフロスの用意が難しい場合は、 Y字形フロスを推奨します。
フロスの形はほかにP字形フロスがありますが、P字型フロスだと、フロスが斜めにしか入れられないため、大臼歯の隣接面を正しく磨くことが難しいのです。

フロスの正しい動かし方は、
1.フロスを、糸鋸を動かすように歯と歯の間の三角形のすき間(鼓形空隙)に入れる
2.そっと歯面に当てながら、歯周ポケットの底に着くまで優しく押し進める
3.歯周ポケット側に力がかからないように、歯面に垂直に押し当てる
4.押し当てる力を維持したまま糸鋸をこするように動かして、コンタクト方向へフロスを抜いていく

鼓形空隙には歯面は二面あります。
二面とも、同じように動かして歯面を清掃しましょう。

条件2.頭を固定する

フロスを使用している間、正しく歯面に応力がかかっていれば、頭が前後左右に揺れています。
頭が揺れると歯がフロスから逃げてしまい、フロス掃除の効率が悪くなるのです。
フロスを使用している間は、頭を動かさないように気をつけましょう。

条件3.座って清掃する

フロスはブラッシングと比べると精密な作業です。
立ったまま、フリーハンドで清掃を行うと、座って清掃した場合よりも落としきれない部分が多く出てきます。

おすすめは、湯船に浸かりながらフロスを使用することです。
湯船に浸かっているため、体温が一日で最も高くなり、免疫力が高い状態になります。
また、座って清掃できるため、作業の精密さが上がるのです。
さらに、浴槽の縁に頭をつければ、頭部を固定して清掃を行えます。
肘も、浴槽の面に当てながら清掃することで、肘を支点として手が動くため、フリーハンドになりません。
湯船に浸かりながらのフロスの使用は、きれいに清掃するための理にかなっているのです。

湯船に浸かりながらのフロスの使用を推奨するには、ほかにも理由があります。
まず、浴室には水道があり、フロスが汚れたらすぐ洗えること、汚れが飛び散っても問題ないことがあげられます。
また、湯気の存在で普段感じない自分のプラークの臭い匂いを感じやすいのも特徴です。
入浴することでリラックスでき、フロスをすること自体のストレスを緩和できるため、三日坊主対策にもなります。

 

まとめ

歯周病予防のホームケアの効果を高めるためには、歯ブラシだけでなくフロスも併用しましょう。

フロスの使用は、歯周病予防だけでなく、隣接面のむし歯の予防効果もあります。
隣接面の虫歯を予防するには、
・24時間に一回以上フロスによる適切な清掃ができていること
・お茶、水、牛乳、豆乳、ブラックコーヒー以外の液体を飲んだあとには 5 分以内に水やお茶で口をすすぐこと
が大切です。

お口を洗口する場合、水、お茶以外に重曹水も非常に効果が高まります。

適切なホームケアで、口腔内の健康を維持しましょう。

 

歯周病のお悩みはアップルデンタルクリニックにおまかせください

甲賀市のアップルデンタルクリニックでは、無理なく続けられるハミガキ法定期的なメンテナンスで、患者様のお口の健康を守ります。

歯周病菌を根元から根絶する歯周病治療3DSも実施しております。

歯周病治療3DSは、口臭の予防にもおすすめです。

歯周病予防や歯周病の治療についてのお悩みがある方は、当院にてご相談ください。

当院は、厚生労働省認定歯科外来診療環境体制を取得済みの歯科医院です。

 

参考:藤沢市|あなたをかえる歯周病予防~今日から始めるすき間ケア~

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