審美・美容歯科(セラミック治療)とは

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監修者

沖殿知彦
歯科医師
沖殿歯科医院

経歴

2008年 明海大学歯学部卒 明海大学歯学部付属病院
2009年 医療法人栄宏会 野上歯科医院勤務医
2013年 カナダ・ブリティッシュコロンビア大学留学
2013年 湘南美容外科・歯科 勤務(主に難症例・複合症例を一手に引き受ける)
2016年 和歌山市 沖殿歯科医院 その他複数の歯科医院にて臨床に携わる

皆さんは「審美歯科」と聞いてどういった印象を持つでしょうか?

芸能人や野球選手のように真っ白な歯を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
確かにそういった歯科治療も審美歯科と呼べるかもしれません。

私が考える審美歯科は、「自然な美を再現し治療したことを隠すもの」です。
そして美容歯科は「人工的ではあるけれどコンプレックスを改善し、治療したことを表現するもの」と考えています。

ですが、現状歯科業界における「審美歯科」という言葉は、残念ながらそこまでの区分けをもって使われている言葉ではありません。
審美歯科としてセラミックを使った自費の被せ物や詰め物、ホワイトニングなどがメインで使われています。

今回は、審美・美容歯科の違いや詳細、審美・美容歯科を受診する際の歯科医院の選び方をご紹介していきます。歯科医院選びに迷っている患者さんや、治療方法で迷っている患者さまの助けになれば幸いです。

審美・美容歯科(セラミック治療)とは

審美・美容歯科の違い

審美歯科:自然な美を再現し治療したことを隠すもの」
美容歯科:「人工的ではあるけれどコンプレックスを改善し、治療したことを表現するもの」

と考えられます。自然さを出すためには過度に治療をする必要はありません。そのため、歯へのダメージは審美歯科が少なく、美容歯科の方が多くなりがちです。
ダメージは大きいですが、見た目のコンプレックスに対して美容歯科の方がより大きな変化を感じられます。

歯のダメージを負ってでも審美・美容歯科治療を受けることについて

審美・美容歯科治療は、審美性や強度を高めるために健康な歯をある程度削る必要があります。健康な歯を削る行為に懸念を示す歯科医師もいます。当院でも、歯をむやみに削ってしまうことのリスクは十分に心得ています。
しかし、昨今多様性と言われ美の意識も様々な考えがあります。その中にはコンプレックスや、美醜に関わる心の病気などもあります。
歯を直すことで救われる方、得をする方、様々な方がいらっしゃるのも事実です。

大切なのは患者さんご自身の希望を悩みながら決定すること。そして歯科医院は希望を実現するためにしっかりと説明をし、技術の研鑽を積んだうえで悩みの解決に当たること

その構造が崩れない限り、正邪を決められるものではありません。当院では、患者さまと相談しながらやらない選択肢や丁度いい治療範囲など、過度になりすぎないアドバイスを行いながら治療に当たっています。

保険診療と自費診療(セラミック治療)の違い

なぜ保険治療では審美的にならないのか

保険治療では病変部分を完治させることが第一優先となり、治療に使用できる材料が限られています。

現在、保険治療で使われている白い材料はほとんどが硬いプラスチックです。
プラスチックには吸水性があり、長期的に見ると変色をおこします。また、材料によっては金属を使用することもあり歯ぐきや歯への金属の色うつり、歯ぐきとの境目に金属が見えるなどの審美的不調和を引き起こしてしまうのです。

保険治療のメリットととして、費用が安く抑えられます。条件や症状、コンディションによっては保険治療でも白い詰め物で綺麗に治療できる場合もあります。しかし、前述のとおり将来的に見て変色や金属部分の見た目、治療の精度などが気になる場合には自費治療も視野に入れてみましょう。

セラミックを代表する自費診療の歯科材料は、使用できる材料に制限がありません。そのため、色の変色が少なかったり、周りの歯と見分けがつかないくらいになじませたり、透明感を出せる素材が使用できます。
また、型どりの材料や接着剤も高品質な材料を使用するため精度が高まります。保険診療で使用されるプラスチックと違い、汚れが付きにくいため将来的なトラブルも減るといわれています。
しかし、費用が高くなってしまう点がデメリットといえるでしょう。

患者さんのこだわりや要望を聞いて保険か自費か相談に乗ってくれる歯科医院は心強いですね
歯科医院によっては自費治療のみの場合もありますので、事前に調べていくとよいでしょう。

矯正治療と審美・美容治療との違い

歯並びだけであれば矯正治療で治る可能性があります。
ですが、すでに

  1. すでに保険の被せ物をしている
  2. 歯の神経を抜いている
  3. 歯が足りない
  4. 歯の一部が欠けてしまった

など、矯正治療を併用は出来ても矯正治療だけで治らないという症例はたくさんあります。
矯正医と連携している、矯正もしている、など、色々なアプローチで治療方針を考えてくれる歯科医院があればご相談してみるとよいと思います。

歯科医院の選び方

審美歯科を掲げている歯科医院はたくさんあります。
しかし、それだけで審美的な治療について詳しい歯科医師なのかは分かりません。そこで、審美・美容歯科医院の選び方のポイントをご紹介します。

1.審美歯科をうたっているところの方がいいの?

審美歯科をうたっており、歯科医の経歴や症例写真から経験が豊富である場合、または症例のビフォーアフターが自分の理想に沿っている場合はカウンセリングでの相談をおすすめします。

しかし、長期間に渡り綺麗な歯を維持するためには、審美的な部分だけではなく、噛み合わせなどの機能的な部分にも目を向ける必要があります。そのため、見た目だけではなく本来の歯の機能性を視野に入れ、治療計画を考えてくれる歯科医師を選ぶようにしましょう。

また、自費治療においては費用に関しても歯科医院によって差があります。

安かろう悪かろうとも言い切れず、高ければよいというわけではありません。

費用についてしっかりと説明してくれる歯科医師であれば納得して治療に臨めるはずです。被せ物が入る直前になって追加料金が発生する、などとならないようしっかりと聞いておくようにしましょう。

2.審美・美容歯科を受ける上でドクターに求める重要なスキルとは

セラミック治療とは、見た目にこだわった自費の被せ物や詰め物のことです。綺麗な状態を作り、長く維持させるためには、根の治療・歯ぐきの治療・かみ合わせの調整においてこだわりを持って治療を行う歯科医師であることが重要です

例えば、歯ぐきに炎症がある場合その炎症を取る必要があります。クリーニングや歯周治療を先行して行い、治療が終わった後はアフターフォローとしてメンテナンスや歯みがき指導が重要です。

審美治療に求められるスキルは「丁寧な仕事をすること」に尽きます。美容歯科の場合はさらに最終系を思い描いてパズル的な要素で歯を並べられる空間認識能力があるか、が大切です。

沖殿歯科医院での審美・美容歯科治療とは

沖殿歯科医院の歯科医師は、審美・美容歯科治療の経験が長いため、「保険治療で治るものをセラミックに置き換える」というよりも、見た目を綺麗にした場合の最終形を思い浮かべ、そのために必要な治療計画を考えます。

セラミックを作るのは技工士ですが、単に技工士に任せるのではなく、再現度や最終形の精度をあげるために、歯科医師から技工士へ必要な指示を出しています。

技工士と連携を図り、良いものを作ろうとするそのシステムこそが、審美・美容歯科においての重要なポイントだと考えています。

また、当院では根の治療に必要なラバーダム・マイクロスコープも使用しています。拡大鏡を使用することで精密な根管治療が可能です。また、型どりの精度を上げるため歯ぐきの周りに糸を巻く圧排法を用いてシリコンでの型取りを行っています。

審美・美容歯科なら沖殿歯科医院へ

開院45周年を迎えた沖殿歯科医院では小児歯科専門医による0歳からのむし歯予防を提唱し、予防歯科に注力すると共に、かみ合わせ認定医による審美・美容専門歯科で医長を務めていたドクターによる精度の高いセラミック治療が受けられます。セラミック治療でお悩みの方はぜひ沖殿歯科医院までご来院ください。

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