ダイレクトボンディングとは?歯に優しい審美治療

監修者

松野 泰樹
歯科医師
日本歯科保存学会
日本接着歯学会
日本歯科審美学会
八幡歯科医師会(医療保険部員)
北九州訪問歯科研究会(理事)
小倉駅前勉強会(理事)
点滴療法研究会

経歴

私立 明治学園高等学校卒業
国立 鹿児島大学歯学部卒業
公立 九州歯科大学小児歯科研修医
東京 青山通り表参道歯科クリニック勤務
福岡 しげずみ歯科医院勤務
現在 松野歯科医院(医院長)

資格

インビザライン認定医
高濃度ビタミンC点滴認定医
キレーション点滴認定医

ダイレクトボンディングは、通常の虫歯治療で使用されているレジンというプラスチックと、セラミックを配合した素材を歯の表面に塗り重ねて色や形を整える治療法です。歯の削りを最小限に抑えた審美治療として注目を集めています。

この記事ではダイレクトボンディングの適応症例、メリット・デメリット、そして費用について解説します。

 

ダイレクトボンディングとは

ダイレクトボンディングは、審美治療の一つであり、自然な歯と治療した歯が見分けがつかないほど自然に仕上がります。

治療の適応症例としては以下の通りです。

  • すきっ歯の治療

軽度であれば、矯正治療を行わなくてもダイレクトボンディングで改善することがあります。

  • 虫歯の詰め物

ご自身の歯の色に合わせて詰め物を調整するため、治療の跡が目立ちません。

  • 歯の色の改善

黄ばんだ歯や黒ずんだ歯の改善にもおすすめです。

  • 歯の大きさを整える

一部分だけ小さい歯や、歯ぎしりなどによりすり減った部分への補修により歯の大きさを整えることができます。

ダイレクトボンディングの素材は、虫歯治療などで使用する保険適応のレジンに加え、セラミック粒子を配合したもので、「ハイブリットセラミック」とも呼ばれます。

セラミックを混合させることでレジン単体よりも耐久性が増し、変色するスピードも緩やかとなるのです。また、天然の歯の色を再現することができるという特徴があり審美性に優れています。

ダイレクトボンディングのメリット

1.型取りが必要ないため、治療回数、治療時間が少なくすむ

ダイレクトボンディングは虫歯があった部分に直接ハイブリットセラミックを乗せていくため、通常の虫歯治療で必要な型取りが必要ありません。そのため、型の完成を待つ必要がなく、数回の通院が必要だったところが1日ですむようになります。また、型取りをする不快感や手間を省くことができるため、患者さまへの負担軽減に繋がります。

2.歯を削る面積が少ない

通常の虫歯治療では、虫歯部分に加えて周りの歯を削る必要があります。これは修復物を歯に定着させ、長期に渡りトラブルがないようにするためです。

ダイレクトボンディングで使用するハイブリットセラミックは、歯の表層部分のエナメル層を残しておく必要があるため、虫歯部分のみを削りエナメル層をできるだけ残します。そのため歯を削る部分が少なく、歯に優しい治療法といえます。

3.自然な見た目(色、歯の大きさを整えられるなど)

歯は人それぞれ色調が異なっており、保険適応で使用される素材では患者さまお一人お一人の歯の色に近づけるのは難しい現状があります。

しかし、ハイブリットセラミックは、色の調節が可能なため、患者さんの歯の色に合わせることができるとともに自然な光沢があり、違和感のない見た目を再現することができます。

また、重ねることで歯の大きさや形を調整し、全体のバランスを整えることも可能です。これにより、より自然な笑顔を得ることができます。

4.変色しにくい

ダイレクトボンディングで使用する素材は、保険適応で使用されるレジン単体よりも耐久性が高く、変色しにくいという特性があります。そのため、ダイレクトボンディングは、自然な色の維持が長期間可能で、一般的には4年から6年程度変色しないで維持できます

しかし、食事や喫煙などの生活習慣によっては変色する可能性もありますので注意が必要です。

 

ダイレクトボンディングのデメリット

1.治療を行う歯科医師の経験、手技により技量が異なる

ダイレクトボンディングは、歯科医師の経験と手技により結果が大きく変わる可能性があるというデメリットがあります。これは、治療が非常に繊細で、見た目の自然さや治療後の持続性を高めるためには、医師の高度な技術と経験が必要であるためです。また、色調整や形状の調整など、審美性を重視する治療であるため、医師の審美眼も治療結果に影響を与えます。したがって、ダイレクトボンディングを検討する際は、治療を行う歯科医師の経験や技量を確認することが重要となります。

2.治療ができない場合がある

ダイレクトボンディングは非常に便利な治療法ではありますが、全ての歯の問題に対応できるわけではありません。

例えば、大きな虫歯や歯髄炎、歯周病などの重度の歯の病気に対しては、ダイレクトボンディングだけでは対応できない場合があります。これらの病気に対しては、他の治療法が必要となる可能性があります。また、ダイレクトボンディングは表面的な問題に対応するものであるため、歯の深部に問題がある場合にも有効ではありません。

 

ダイレクトボンディングにかかる費用

ダイレクトボンディングは、日本の健康保険制度では保険適応外となっています。

これは、ダイレクトボンディングが審美的な治療であり、必ずしも患者の健康維持に直結しないためです。そのため、ダイレクトボンディングの治療費用は全額自己負担となります。

1本あたりの治療費は約2万円から5万円となりますが、治療を行う歯科医師やクリニックにより費用は異なります。また、治療の範囲や難易度によっても費用は変動します。治療を行う際は費用についても確認するようにしましょう。

 

まとめ

ダイレクトボンディングは、歯を削る部分が少なくすみ、違和感のない自然な見た目を再現できる治療法です。そのため虫歯の詰め物としてだけでなく、すきっ歯の治療や欠けた歯の修復にもおすすめです。

また、治療にかかる時間が短時間ですみ、通院回数も少なく済むことから「今ある銀歯を白くしたい」「時間がなくて何度も通院できない」「すきっ歯を直したいけど矯正は時間がかかるな」などのお悩みを抱えている方にはおすすめの治療法です。

ぜひお近くの歯科医院にご相談してみてください。

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